『ソニックフロンティア』レビュー|オープンワールドとソニックの融合はここにあり!爽快さ満点のアクションアドベンチャー【評価・感想】(PR)

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『ソニックフロンティア』レビュー

ソニックフロンティア』はハイスピードアクションとオープンワールドが融合したアクションアドベンチャーゲームだ。

神秘的なスターフォール諸島を舞台にプレイヤーはオープンゾーン(オープンワールド)のマップをソニックとして自由に走りまわる。

ソニックの特徴でもあったステージクリア型からオープンゾーンへの転換には不安があったが、マップにはワクワクする仕掛けがあり、ソニックを操作することの楽しさが感じられる作品だ。

ポータルを介してアクセスするステージは従来の3Dソニックとして、スピード感が味わえる作りとなっており、過去作からのソニックファンも楽しめ、本作からソニックシリーズを遊ぶ新しいプレイヤーも虜になる可能性を秘めている。

本記事では『ソニックフロンティア』のあらすじを紹介した後、ゲーム内容をレビューしていく。

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ジャンル新境地アクションアドベンチャー
発売元・開発元セガ(公式サイト)
プラットフォーム
(ストアリンク)
Nintendo Switch
PlayStation 4 & 5
Xbox Series X|S & One
PC(Steam)
発売日Switch:2022年11月8日
PS:2022年11月8日
Xbox:2022年11月8日
Steam:2022年11月8日
プレイ時間25時間
(クリアまで)
※2022年12月30日時点
こんな人におすすめ
  • ソニックシリーズファンの人
  • 爽快感のあるアクションが好きな人

本記事はセガから商品を提供いただき、作成しています。

一部ネタバレの可能性がある。

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運営者情報
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ゲームレビュアー

えむ

  • 睡眠時間を削りがちな30代ゲーマー
  • 執筆したレビュー・攻略記事は100本超
  • プレイヤー目線から一歩踏み込んだレビューがモットー

Twitter / 詳しいプロフィール

『ソニックフロンティア』あらすじ

ソニックとテイルス、エミーはカオスエメラルドを追ってスターフォール諸島に向かっていた。

『ソニックフロンティア』レビュー|スターフォール諸島を目指すソニックたち

その道中、テイルスが運転する小型飛行機が操縦不能になり、突然空いた時空の穴に吸い込まれてしまう。

『ソニックフロンティア』レビュー|時空の穴に吸い込まれる一同

電脳空間に入り込んでしまったソニックがなんとか脱出すると、そこは遺跡に囲まれた神秘的な島だった。

『ソニックフロンティア』レビュー|電脳空間から脱出したソニック

ソニックは散り散りになった仲間たちを探しはじめるが、そこに謎の少女・セージが立ちはだかる。

『ソニックフロンティア』レビュー|セージ

『ソニックフロンティア』レビュー

ソニックらしさが詰め込まれたオープンゾーン

『ソニックフロンティア』はオープンゾーン(いわゆるオープンワールド)方式を採用している。プレイヤーはマップを自由に探索しながら、目標をクリアしてストーリーを進めていく。

『ソニックフロンティア』レビュー|オープンゾーン
広大なオープンゾーン

ストーリーの進行には以下のように大まかな流れがある。

  1. マップに点在する守護神を倒して、ポータルギアを集める
  2. ポータルにギアを入れて、ステージをプレイ
  3. ステージクリア後にもらえるエメラルドキーを集めてカオスエメラルドをゲット

上記を繰り返して、ボスとの戦いを経て、次のマップに進んでいく。それにプラスして、各マップにいるキャラクターのメモリーアイテムを集めるミッションがある。

メモリーアイテム集めがオープンゾーンの楽しさを高める

ポータルギアやエメラルドキーは必要数がそこまで多くないため、実際のプレイではメモリーアイテム集めに多くの時間を費やした。

『ソニックフロンティア』レビュー|メモリーアイテム
メモリーアイテムを使って電脳空間の仲間たちと話す

メモリーアイテムの大半はマップに何気なく置かれたスプリングから飛んだ先やレールの先に配置されている。

『ソニックフロンティア』レビュー|オープンゾーン02
いたるところに仕掛けがある

序盤のマップでは単純なものが多いが、後半になるにつれ、メモリーアイテム取得の難易度も上がっていき、多くの仕掛けを進んだ末に取得できるようになっている。

たとえば、スプリングに飛び乗ってみたら勝手にピョンピョン飛ばされていって、その先に上に向かって伸びるレールが出てきて、空高く飛んだ先でメモリーアイテムをゲットするというような流れだ。

一連の流れにはスピード感があり、意図的にソニックをアップにしたり、なめるようなカメラワークと組み合わせることで、この先で一体どうなるのかというワクワク感を高めている。

『ソニックフロンティア』レビュー|オープンゾーン03
カメラワークが秀逸

メモリーアイテム取得までの過程が楽しく、次はどんな仕掛けが待っているのか気になって、すぐさま新たなメモリーアイテム探しへと向かってしまう。収集アイテムには作業っぽく面倒なイメージがあるが、本作では面白さが勝っている。

メモリーアイテムの配置の妙によってオープンゾーンでもソニックらしい爽快感が生まれる作りは見事でマップ探索自体、夢中になってプレイした。

ギミックには物足りなさもあるが、セガ魂を感じる要素も

メモリーアイテム集めと比べて、ゲーム内で「ギミック」と呼ばれる要素には物足りなさを感じた。

ギミックをクリアすれば隠されていたマップが表示されるようになるため、積極的にプレイしていたが、制限時間内にマーカーを通ってゴールを目指すものや反復横跳びで規定回数をクリアするものなど単調なものが多く、ストーリー終盤まであまり変化がなかった。

『ソニックフロンティア』レビュー|ギミック(横移動)
反復横跳び的なギミック

そのなかでも楽しめたのは一筆書きの要領でボタンを押していくギミックとオブジェクトを順番通りに組み立てていくパズル形式のギミックだ。この2つは走り続ける合間の頭の体操として楽しめ、良い息抜きになった。

『ソニックフロンティア』レビュー|ギミック(一筆書き)
一筆書きのギミック
えむ

一筆書きギミックからはセガ魂を感じる……!

『ソニックフロンティア』レビュー|『タントアール』ひとふでがき
セガの名作パーティーゲーム『タントアール』に登場するミニゲーム「ひとふでがき」(画像はメガドライブミニ版)

さまざまなスタイルで楽しめる守護神とのバトル

守護神とのバトルはスピーディーなものや一風変わった敵が登場するなどおもしろいものが多かった。

序盤で戦うASURAは巨大な胴体から伸びる触手を駆け上って頭部に攻撃を与えるまでの流れがソニックらしいスピード感を活かしたバトル。

STRIDERは円状のレールを滑りながら色を塗り替えていく異質なバトルスタイルを取っている。最終的にはホーミングアタックなどの直接攻撃となるが、そこに至るまでの過程は守護神によって異なるため、初対面のときは倒し方を考えながらプレイするのが楽しかった。

『ソニックフロンティア』レビュー|ASURA
ASURA
『ソニックフロンティア』レビュー|ASURAバトル
ASURAの胴体を駆け上がるのがかっこいい
『ソニックフロンティア』レビュー|STRIDER
STRIDER
『ソニックフロンティア』レビュー|STRIDERバトル
ブースト状態でレールを走って色を塗っていく
えむ

倒し方のヒントも表示できるから、分からなくて詰むことはないよー。

ただし、中盤以降になると似たような守護神が現れるのは残念だった。

特に顕著だったのが、序盤で登場するTOWERで、その後にEXCAVATOR、SILVER HAMMER、RED PILLARと似たような守護神が登場。攻撃方法に変化があっても、基本的な戦い方は変わらないためマンネリ感があった。

『ソニックフロンティア』レビュー|TOWER
TOWER
『ソニックフロンティア』レビュー|TOWERバトル
シンプルな攻撃パターン
『ソニックフロンティア』レビュー|RED PILLAR
RED PILLAR
『ソニックフロンティア』レビュー|RED RILLARバトル
攻撃パターンに若干の変化はあるが、倒し方はTOWERと同じ
えむ

NINJA、KUNOICHI、MASTER NINJAあたりも同系統だったね。

TOWER以外にも何体か似たような守護神が存在するが、全体的に見れば工夫を感じさせるバトルとなっており、充分楽しめたと言える。

爽快さだけじゃない!魅力あふれるアクションステージ

『ソニックフロンティア』はオープンゾーンばかりのゲームではない。”ソニックらしさ“のある、ハイスピードのアクションステージも用意されている。

オープンゾーンのなかに配置されているポータルにギアを入れると電脳空間のステージにアクセスできるようになる。

過去作で登場したワールドが再現された電脳空間をソニックが駆け抜けるステージとなっており、従来の3Dソニックファンにはおなじみのアクションが存分に味わえるのだ。

『ソニックフロンティア』レビュー|ポータル
ポータルに触れるソニック
『ソニックフロンティア』レビュー|ステージ01
ステージは爽快感満点
『ソニックフロンティア』レビュー|ステージ02
レールアクションも多めでスピード感がある

ハイスピードなアクションステージはその速さゆえ、とっつきにくさを感じてしまうプレイヤーもいるかと思うが、本作においてはゆっくりプレイすることも可能であり、スピードについていけないということはない。

ステージには4つの目標があり、「ゴール到達する」のほかに「タイムがSランクでクリア」とスピード重視の目標もあるが、「リングを◯◯コ持ってクリア」「レッドスターリングをすべて見つけた」など時間をかけてプレイするものもある。

従来のスピーディーなアクションでSランククリアを目指したり、ステージをじっくりプレイして横道にそれてみてレッドスターリングを集めたりと楽しみ方が複数用意されているのだ。

『ソニックフロンティア』レビュー|ステージリザルト
ステージクリア後にリザルトが出る

筆者はレッドスターリングを探して何度もプレイするうちにステージに慣れてきて、最短ルートが分かるようになり、いつの間にかSランククリアができるようになっていた。

繰り返しプレイすることでソニックの扱いが洗練されていくのが楽しく、自分のプレイがいつの間にかそのレベルまで引き上げられていることには驚いた。

何度もプレイして楽しむことを前提に目標を設けることで、プレイヤーが自然と上達するように仕向ける作りとなっており、ソニックのハイスピードアクションを存分に楽しめた。

えむ

ソニックを無駄なく操作できたときはスピード感が満点で、爽快なんだよなー!

アクションが苦手でも楽しめる親切設計

『ソニックフロンティア』はアクションが不慣れでも楽しめるように作られている。

バトル難易度はエンジョイ・チャレンジ・スリルの3種類から選べる上、ソニックゲームへの慣れに合わせてアクション・ハイスピードの2種類からかんたんにオプション設定を変更できる。

『ソニックフロンティア』レビュー|難易度設定
ゲーム開始時に難易度選択が表示される

敵への攻撃方法(バトルスキル)はスキルツリーによるアンロック方式で、さまざまなバトルスキルを駆使してコンボをつなげることで、バトルを優位に進められる。

『ソニックフロンティア』レビュー|スキルツリー
スキルツリー

しかし、技数が増えるほどボタン操作を覚える数も増えて分かりにくくなってしまう。その救済要素として用意されたのが「オートコンボ」で、アンロックするとボタンを連打しているだけで習得したバトルスキルを自動的に発動させてくれるのだ。

オートコンボがあることでさまざまなボタン操作を覚えなくても派手なバトルスキルを使って戦うことができ、爽快なバトルがかんたん操作で楽しめるようになっている。

『ソニックフロンティア』レビュー|オートコンボ
手軽な操作でコンボがつながっていく

ソニックは攻撃力、防御力、スピード、リング上限がレベル管理されている。

マップ上で敵を倒したり、ギミックを解くとチカラの実(攻撃力アップ)、マモリの実(防御力アップ)を取得でき、実を仙人ココに持っていくと所持数に応じて攻撃力・防御力のレベルを上げられる。

『ソニックフロンティア』レビュー|仙人ココ
仙人ココは攻撃力と防御力アップのほか、スピード↔リング上限のレベル再振り分けも可能

さらにマップに点在しているココを集めて、長老ココに渡せばスピードorリング上限のレベルをアップできる。

ソニックはリングが体力の役割を果たすため、バトルに不安がある場合は攻撃力や防御力、リング上限をアップすれば戦いやすくなる。

『ソニックフロンティア』レビュー|長老ココ
長老ココはスピードとリング上限アップを担当
えむ

仙人ココはアイテム数に合わせて最大レベルを上げてくれるのに、長老ココが1レベルごとなのは面倒だった……。

本作でよく使用するサイループにも初心者向けの使用方法がある。

サイループはボタンを押している間、光の帯を発生させるもので、敵を囲んで攻撃したり、マップ上にある一部のオブジェクトを作動させるのに使うのが通常の使い方だ。

それ以外に役立つのがなんでもない地面を丸く囲むとリングが出現すること。守護神とのバトル中にダメージを受け、リングがゼロになり、次に攻撃を受けたら死んでしまう場面で、さっとサイループを活用してリングを取得することで手軽に回復できるようになっている。

これはバトルで手を焼いたときの救済手段として一定の役割を果たしている。

『ソニックフロンティア』レビュー|サイループ
サイループはかなり使い勝手が良い

ポータルの開放に必要なギアやカオスエメラルドの取得に必要なエメラルドキーにも(大幅なものではないが)サポートが入っているように感じた。

アクションステージをプレイするために必要なポータルギアは守護神を倒して取得する。守護神とのバトルが苦手であればギアをゲットするのに苦労するかもしれないが、たまに雑魚敵がギアを落としていくため、必ずしも守護神を倒す必要はない(その分、時間はかかるが……)。

エメラルドキーはアクションステージで目標を達成した数だけもらえるが、複数の目標達成が困難であれば多くのポータルをクリアすることでキーを集められる仕組みだ。

本作のなかで一番大きなサポートになり得るのが釣りだ。各マップにある釣りポイント(ポータル)に入るとビッグ・ザ・キャットが現れ、マップ上で集めた紫コインの数に応じて釣りをさせてくれる。

『ソニックフロンティア』レビュー|ビッグ・ザ・キャット
『ソニックアドベンチャー』ではプレイアブルキャラクターだったビッグ

釣果によってトークンを取得でき、ポータルギアやエメラルドキー、メモリーアイテム、チカラの実、ココなどと交換できる。釣りの操作は簡略化されたもので難易度が低いため、必要なアイテムをかんたんに確保できる。

『ソニックフロンティア』レビュー|トークンと交換できるもの
アイテムを手軽にゲットできる
『ソニックフロンティア』レビュー|釣り
丸に合わせてボタンを押すだけで、かんたんに釣れる(終盤のマップでは丸が三重になるときもあり、若干難易度が上がる)
『ソニックフロンティア』レビュー|魚を釣り上げたソニック
コイを釣り上げるソニック

釣りの存在によって、必ずしも苦手なアクションをやり遂げる必要がない作りになっており、ストーリー進行やバトルの面でも配慮がされていた。

えむ

某所のピンボールだけはいらなかった……。バーの直前で挙動が不自然になるし、必要な点数が多い上に進行上スキップできないのも厳しかったかな。何より『ソニックアドベンチャー』のピンボールのほうがリッチだった(何世代も前なのに……)。

ひと工夫ほしかったストーリー

『ソニックフロンティア』で唯一物足りなさを感じたのはストーリーだ。

スターフォール諸島と電脳空間を行き来し、島に眠る謎を解くストーリーラインは悪くはないが、驚きがない。

『ソニックフロンティア』レビュー|エッグマンとセージ
エッグマンとセージはソニックを排除しようとする

ドリームキャストで発売された『ソニックアドベンチャー』では主人公が代わる群像劇スタイルを活かしたストーリー展開や街中を移動し、ときには聞き込みをしながら進んでいくアドベンチャーゲームとしての側面が強かった。しかし、本作ではそういった要素も薄い。

マップに存在する長老ココや仙人ココはレベルアップのみの会話しかなく、仲間たちも話しかければ消えてしまう。ソニック自ら謎を追っている印象は薄く、ストーリーが進行するのはムービーがほとんどだ。

『ソニックフロンティア』レビュー|ソニックとエミー
島の印象を語り合うソニックとエミー

ストーリーの流れから見ても、島に他のキャラクターを配置するのは難しいが、もう少し島を調べる要素があってもよかった。

えむ

エミーたちと話したり、エッグマンの音声ログで世界観を補完している部分もあるんだけどね……。

ソニックの魅力を引き出す音楽

『ソニックフロンティア』の音楽はメリハリのついた構成になっていた。

オープンゾーンである島々を散策しているときのBGMはアンビエントな雰囲気をまとったピアノメインのインスト曲などを採用。島歩きの邪魔にならない配慮がありつつも、遺跡が点在する幻想的な島の空気感を作り出すことに貢献していた。

『ソニックフロンティア』レビュー

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