1999年に超大作ゲーム「シェンムー」が発売された。オープンワールドゲームの元祖とも言える作品だ。
私は当時からセガが大好きで、セガ・ドリームキャストの新作ソフトは常にチェックしていた。
そして、当時CMなどで人気を博していた湯川元専務が登場する、体験版「what’s シェンムー」を手に入れた。
キャラクターの行動を自由に操作できる面白さに触れた私は、それ以降「シェンムー」の虜になった。
時が経ち、ディレクター・鈴木裕が止まっていたシェンムーの時を動かす。
PS4「シェンムーⅢ」の制作、そして「シェンムーⅠ&Ⅱ」の発売だ。
おかげでおよそ20年ぶりに「シェンムー 一章 横須賀」をプレイできることとなった。
当時を思い起こしながら、プレイしてみる。
父の死
オープニングで主人公・芭月涼(ハヅキリョウ)が登場。
グラフィックは多少向上しているものの、細部の粗さは当時のままだ。特に衣服の輪郭がカクカクしているところが気になる。

涼が道場に入ると、中華服の男・藍帝(ランテイ)が父・巌(イワオ)に鏡の在り処を聞いていた。

巌は鏡の在り処は言わず、藍帝とバトルになる。

藍帝は涼を人質にして巌から鏡の在り処を聞き出す。
巌は観念して鏡は「桜の木の下にある」と答えた。
藍帝は巌に「趙孫明(チョウソンメイ)を覚えているな。孟村(モウソン)でお前が殺した男の名だ」と言う。
巌は「まさか……おまえは!?」と言い、動揺する。
藍帝はこれ以上なにも告げずに「武道家らしく死なせてやる」と言い放ち、巌を殺してしまう。

藍帝は付き人に持ってこさせた龍の紋様が入った鏡を手に入れるとその場を去っていった。

藍帝に軽くいなされた涼は巌を助けられず、目の前で父を亡くしてしまう。

すでに何度もドリームキャスト版をプレーしているので、ストーリーは頭に入っている。それでも切ない。
藍帝の手がかりを探す
ここから、藍帝探しがスタートする。
お手伝いの稲さんからおこづかいをもらうシーンがシュール。次からは毎日下駄箱の上に置いてくれるという。まるでニートのようだが、涼は高校生だ。

家を出る前に110番をしようとするが、やはりやめて「親父の仇はこの手で取る」と決意する。台所に用意された朝食から、巌との食事の回想シーンを見てトロフィーを回収。
トロフィー機能なんて当時はなかったので、不思議な感じがする。
家を出て同じ敷地にある道場へ向かう。道場の前にある桜の木に寄ると巌と稽古した日々を回想。これもトロフィーの対象だった。
道場に入ると門下生の福さんから話を聞くが、ここでは犯人の手がかりはなし。
道場内の「八陰八陽」の書を見て、巌から友を大事にしろと言われた回想シーンを見てトロフィーを回収。
家を出て坂を下ったところにある神社でめぐみちゃんに遭遇。
めぐみちゃんが母に隠れて飼っている猫に煮干しを与える。

この煮干し、お供え物から拝借したようだが大丈夫なのだろうか……。
めぐみちゃんから事件当日、山岸さんが怪しい黒い車にはねらそうになったと聞く。
山岸さんの家を目指して、桜ヶ丘に進むとおばあさんから声を掛けられる。
おばあさんのためにいっしょに山本さんの家を探し、教えると感謝された。

気を取り直して山岸さんから情報を入手する。
黒い車はドブ板のほうに走っていたそうだ。

山岸さんの情報がアバウトすぎるので、怪しげな占いの館に入って情報を掴もうとしてみるも不発。
この占いもなぜかトロフィー要素。
真面目に聞き込みをスタート。八百屋では同級生の原崎が黒い車と遭遇したと聞き、原崎のいる花屋へ。
原崎は本作のヒロイン。ドリームキャスト版の頃は自分より年上だった涼と原崎が今では年下になってしまった……。
芭月クンと呼んでくれるが「クン」がカタカナなところに時代を感じてしまう。
原崎から黒い車の人物とトムが言い合いになったという情報をゲット。トムが営むホットドッグ屋に向かう。

トムに声をかけると気軽に応じてくれた。
時代を経ても怪しさは変わらない。胡散臭い話し方とモールのようなドレッドヘアー。
「ドブ板」きってのクレイジー野郎だ。
中国人に聞いてみろと言われ、中華料理屋「味壱」に向かう。

三刀がヒント?
味壱のおじさんからは「三刀」に聞いてみろと言われる。
三刀とは床屋、仕立て屋、料理人を指し、すべて刃物を使う商売だそうだ。
いや、あなたも料理人じゃないのかよと思いつつ店を出てもう一つの中華料理屋「満福軒」に向かう。

満福軒では奥さんから元仕立て屋の永さん、呉さんの情報を入手。
近くのバーにいるとのこと。
バーヨコスカにて永さん、呉さんを発見。
中国人に一番詳しいのは劉さんだと教わる。
劉さんがいる「劉・理髪店」に向かうと、すでに閉店していた。翌日出直すことに。

翌朝、劉・理髪店に向かうと息子さん夫婦しかおらず、劉さんは公園にいるとのこと。
公園に向かう。
公園にいた劉さんさんに藍帝について聞いてみると、中国の闇の組織やチャイニーズマフィアではないか。港で闇の仕事をしているかもしれないので、船員を探して手がかりを得るよう助言を受ける。

周囲で聞き込みをすると船員はバーに出没する様子。
夜まで時間を潰すため、ガチャガチャやゲーセンで稲さんからもらったおこづかいを散財する。
あまり所持金を減らすのも怖いので、一旦家に帰ろうとするとバンカラ野郎と遭遇。チャチャっと倒す。
ゲーム内は1986年だとしてもこの草をくわえるスタイル。まだあったんだろうか……。

家に帰る途中で神社に寄ると、めぐみちゃんから猫の名付け親になって欲しいとせがまれる。
ミミと名付けた。
道場にいくと、父の門下生・福さんから手本を見せてほしいと頼まれ、指示どおりやると「水月突き」を修得。
手本を見せて技を修得するとは順序が逆なんじゃないかと思うが、気にしない気にしない。
重要そうな人物・チャーリー
夜に再びドブ板のバーヨコスカへ。
バーテンダーの西条さんから船員がいると聞き、次なる店・ハートビーツに向かう。
ハートビーツで変な客に絡まれ、客3人をボコボコにすると店主から「チャーリーを探せ」とヒントをもらう。

翌日からはチャーリーを捜索。
スカジャン屋、ミリタリーショップで、チャーリーは夜のドブ板に出没するという情報を入手。
並びの弁当屋では「永井興業」に行ったらわかるんじゃないかと聞く。
永井興業でも結局、同様の出没情報を入手。

夜になってゲーセンの辺りをうろついていると、ハートビーツでボコボコにした外国人客から「チャーリーに会わせる」と言われ、ついていくと案の定、罠だった。数人に囲まれてバトル。敵を倒した。
ゲーセンに入るとタトゥーをしたガラの悪い2人組を発見する。
チャーリーのタトゥーについてヒントを得ようと話しかけると、「自分たちのチームに入るならタトゥーのことを教えてやる」と言われ、ひとまず承諾した。
「岡山ハイツ」にあるというタトゥーショップの情報を聞き、現地へ向かう。

タトゥーショップでは、怪しいオッサンの彫師から「タダでいいから彫らせろ」と言われ、涼は拒否。
「チャーリーは翌日来る」と言われ、出直すことにした。

翌日家を出て桜ヶ丘を歩いていると、原崎がバンカラ野郎どもに絡まれるイベントが発生。
涼はささっとやっつけて、原崎を助けた。

再びタトゥーショップを訪ねると、サングラスの男に遭遇。
男がナイフをちらつかせてきたので逆に締め上げると、「明日の3時にゲーセンでチャーリーと会わせる」と言われた。

涼が岡山ハイツから出ると、そこに原崎が待ちかまえていた。
原崎は、涼の進路を案じてくれていた。健気な原崎。

まだ夜まで時間があるのでトマトマート(コンビニ)に寄ってみる。
店内で乾電池の広告に使用される湯川専務を発見。
この頃はセガの宣伝キャラクターとして活躍していた……。

音楽入りのカセットテープを買うとくじ引きで2等が当選。
サターンソフトの「ハング・オン」をもらう。なかなかいいくじ引きだ!

戦いの準備
家に帰り、福さんと稽古した。
チャーリーとの対決を前に涼は覚悟を決めた様子。

道場から出ると、稲さんから危険なことはしないようにと釘をさされる。
危険なことはしないという条件に、これまで稲が隠していたという手紙を渡される。父の死後、父あてに届いた中国語の手紙だった。

明日はいよいよチャーリーと対決する。
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