『Neighbours back From Hell(ネイバーズ バック フロム ヘル)』(意訳:地獄から来た隣人たち)はお隣さんにイタズラを仕掛けるステルス&パズルアドベンチャーゲームだ。
家の中や船上、世界のリゾートに至るまでさまざまなフィールドでイタズラを繰り出していく。日本で言うところのドッキリ番組の体をとっている。
まんまとドッキリを成功させ、お隣さんがイタズラに引っかかったときににんまりできるイタズラ心のあるプレイヤーにおすすめだ。
本作は2003年に発売された『Neighbours from Hell』、翌年発売された続編『Neighbours from Hell2: On Vacation』をひとつにまとめたリマスター版だ。iOS/Android版もリリースされた。
この記事では3つのポイントを上げながら、『Neighbours back From Hell』をレビューしていく。
ジャンル | ステルス&パズルアドベンチャー |
発売元 | HandyGames (THQ Nordic ジャパン) |
開発元 | Farbworks |
プラットフォーム (ストアリンク) | Nintendo Switch PlayStation 4 Xbox One PC(Steam) iOS Android |
発売日 | Switch:2020年10月8日 PS:2020年10月20日 Xbox:2020年10月8日 Steam:2020年10月9日 |
プレイ時間 | 5.5時間 |
- イタズラ好きの人
- 下品なギャグに笑ってしまう人
- パズル好きの人
あらすじ
ウッディはイタズラ番組のスター。

隣に住む一家の嫌がらせにうんざりしたウッディは、仕返しにイタズラを仕掛ける。

一部始終はテレビで放送される。お茶の間に笑いを提供しよう。

基本システム
『Neighbours back From Hell』はステージごとに設定されたイタズラ回数をクリアし、ゴールを目指すシステムだ。
ステージクリアには2つの基準があり、
- 指定数のイタズラをこなしてゴールに到達
- ステージ上で仕掛けられる全てのイタズラを達成
どちらかを満たすとステージクリアとなる。

イタズラのアイテムは現地で調達する。どの場所で使うか、どのアイテムと組み合わせるかは試してみないと分からない。ヒントになるのはお隣さんの行動だ。

お隣さんは一定の行動を繰り返すため、触れるものやルートからどのようなイタズラを仕掛けるべきかを考える。
しかし、お隣さんに見つかってしまうとウッディがやっつけられてしまうため、隠密行動は必須だ。3つのライフをすべて失うとミッション失敗となる。

ステージをクリアするごとにマップが広がったり、お隣さんの行動が複雑化したり、邪魔なキャラクターが増え、難易度が上がっていく。

演出面にもよくあるドッキリ番組のシステムが組み込まれている。
プレイ中は観客の笑いや歓声が番組を盛り上げ、隣人が罠に近づくと自動でカメラが切り替わるため、重要なシーンを見逃すことはない。
「お隣さんのテレビ」と称してイタズラに引っかかる直前から悔しがって怒り狂うところまでをじっくりと見せるため、観客としてのぞき見するような感覚でおいしいシーンを味わえる。

通常時もプレイヤーはウッディ、お隣さんそれぞれを中心としたカメラワーク切り替えることが可能だ。
下品で性格の悪いお隣さんに罪悪感も薄れる?
『Neighbours back From Hell』でプレイヤーの敵となるのは隣人のおじさん。
元はと言えば、最初に嫌がらせをしてきたのはおじさん一家の方。こちらは仕返しをしているだけだ。
ギャグは全体的にお下品。ゲームをはじめてすぐにおじさんのトイレシーンを見ることになるとは思わなかった……音付きで。


汚なっ!
好意を寄せる女性(オルガ)には愛想を振りまく一方、彼女の連れ子にイジワルをするのも彼の性格の悪さを物語っている。





子どもが作った砂の城を足蹴にするなんて、おとなげない!
ゲーム中盤からは、おじさんの母親が登場し、母には頭が上がらず、オルガには愛想を振りまく様子が見られる。
ウッディのイタズラで母親を怒らせると、おじさんはお尻を引っ叩かれ、オルガを怒らせても同様に怒りの矛先はおじさんに向かう。


おじさんは家庭でのストレス発散のために悪事を働いているのかも……と若干同情しそうになった。



大人になっても母に尻を叩かれるなんて……
仕掛ける”イタズラ”のバリエーションは豊富
『Neighbours back From Hell』のおもしろさはイタズラのバリエーションとお隣さんをまんまと術中にはめてやったときの「ざまあ」感だ。
マジックで落書き、郵便受けにネズミ捕りなど定番のものから、制汗剤と育毛剤をすり替えたり、洗濯機に赤ワインを入れるなどなかなか悪質なイタズラが用意されている。


お隣さんの行動を学習し、地道に仕込んだイタズラに連続でハマって怒り狂うおじさんの様子を見るのは楽しい。



腹黒いあなたにうってつけのゲームね!
ステージによっては段階を踏まないと仕掛けられないイタズラや、おじさんの行動によって事前回避されてしまうケースもあり、時間の経過とともにイタズラの難易度も上がっていく。
少しずつ進めるのがおすすめ
『Neighbours back From Hell』をクリアするまでのプレイ時間は5.5時間。エピソード4つ、計28ミッションを収録している。


筆者は途中のステージで行き詰まり、プレイ時間が伸びた。
クリア時間はプレイヤーのひらめきに左右される。頭が冴えていれば1ステージ数分、袋小路に入るとクリアまで10分以上かかってしまうこともある。
イタズラの種類やステージに変化をつけようとする意図は感じるが、やや単調な面もある。連続して一気にプレイすると飽きも早いだろう。
1日数ステージずつプレイするぐらいが一番楽しめる。
総合評価



総評:良い
3/5
『Neighbours back From Hell』はギャグテイスト満載のステルス&パズルアドベンチャーだ。
ドッキリ番組の形式にのっとり、さまざまなイタズラを仕掛け、決まったときは快感がある。
隣人にバレないように隠れながらイタズラを仕込んでいくのはスリルがあった。
工夫は感じるが、同じことを繰り返すゲームプレイは飽きやすい。
本作はイタズラ好きなプレイヤーにおすすめしたいタイトルだ。
- イタズラの種類が豊富
- イタズラが成功したときのスッキリ感
- 登場人物の行動に笑える
- やや単調で飽きやすい面も
- 絵面が汚い



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このページで使用している『Neighbours back From Hell』のゲームキャプチャ画像はHandyGames / Farbworks の著作物です。転載、配布等は禁止いたします。