『キラキラ☆モンスターズ』は元気いっぱいの百合コメディビジュアルノベル。
4人の個性的な美少女モンスターが織りなすハイテンションコメディで、プレイヤーも思わず笑顔になってしまう楽しい作品だ。
この記事では7つのポイントを上げながら、『キラキラ☆モンスターズ』をレビューする。
ジャンル | kawaiiビジュアルノベル |
発売元 | 株式会社ビジュアルアーツ (プラットフォームによる) |
開発元 | キラキラモンスターズ (公式サイト) WhitePowder |
プラットフォーム (リンク) | PCパッケージ版 (Amazon) PCダウンロード版 (DMM / Steam) iOS Android |
発売日 | Windows:2020年5月28日 Steam:2021年11月25日 |
価格 ※2021年11月23日時点 | PCパッケージ版:3,850円(税込) Steam:1,980円(税込) iOS:一部無料(全開放1,960円) Android:一部無料(全開放1,960円) |
プレイ時間 | 4.5時間 |
- ギャグの洪水に溺れたい人
- ライトな百合を好む人
キラキラモンスターズ様より商品提供いただき、率直にレビューした。
パッケージ版
目次
あらすじ
吸血鬼のヴェネは太陽が降り注ぐリゾート・セントアリアに招待された。
指定された場所に向かうと3人の怪物(モンスター)が現れる。

4人はシェアハウスドキュメンタリー「キラキラモンスターズ」の出演メンバーとして集められ、ドタバタの共同生活がはじまるのだった。
キャラクター紹介
ヴェネディクト=V=ヴァーミリオン

通称・ヴェネ。ルーマニアの城に引きこもる吸血鬼のお姫様(推定500歳)。
引きこもってニート生活を満喫していたところ、妹に追い出された。
彼女の過去には秘密が……。
アリサ a.k.a ハウンドガール

モフモフの耳としっぽを生やしたミュータント。
ニューヨークでフィクサーとして活躍しており、休暇でセントアリアにやってきた。
唯一ヴェネの過去を知る存在。
イヴ=モーニングスター

地獄のLJK(高校3年生)。ピンクと虹が大好きのゆめかわ系悪魔。
卒業前の思い出づくりとして父親に送り出され、セントアリアにやってきた。
SNSのフォロワーは25万人。テンパると方言が出る。
フラン Mk-69

本人曰く「すこしやわらかい」機械少女。その正体は謎に包まれている。
セントアリアへは空を飛んでやってきた。
料理の腕前はプロ級。
とにかくハイテンション!息もつかせぬギャグコメディ
『キラキラ☆モンスターズ』では個性的な4人の女の子が共同生活を送る様子が描かれる。
作中ではその様子がシェアハウスドキュメンタリーとして配信されている設定だ。
ゲーム中は、アメリカのコメディドラマのように観客の笑い声が被さる演出がされている。プレイヤーはドラマを観るような感覚で読み進めていく。

えむ
『フ◯ハウス』とか、日本のバラエティ番組みたいなやつね!
本編はギャグのオンパレード。主要キャラクター4人のうち、3人がボケまくり、ヴェネが間髪入れずにツッコんでいく。
フラン「フランはドローンじゃないよー!!どちらかと言うとフラーン! とっつぁん風に言うと、今度こそは絶対に逃さんぞフラァーン!」
『キラキラ☆モンスターズ』
イヴ「不二子ちゃん風に言うと?」
フラン「フラァン……」
アリサ「石川風に言うと?」
ヴェネ「その辺にしておけよ。あとアイツを石川呼びするの世界で君だけだぞ」


えむ
ボケ役3人にツッコミが1人……ヴェネ様、大変すぎるだろ……!
ネタは幅広く、ダジャレからパロディ、メタ的なイジり、どぎつい下ネタまで縦横無尽だ。
全部分かるプレイヤーはいるんだろうか……。

本作を楽しむ上でジョークのノリが合い、ネタが理解できるかどうかは重要なポイントになるだろう。
時折戦闘シーンが入るが、こちらは厨二病っぽさ全開。かっこいい決め台詞がかえって笑いを誘う。


えむ
序盤からバトルモノかと勘違いしそうになったけど、全然違った……(ほっ)
筆者は最初はあっけに取られたものの、徐々に馴染んでいき「ふふっ」と笑いながら、楽しんでプレイした。
終盤に向かうとシリアスな場面もあるが、軽快な会話が続くことで湿っぽい雰囲気にはならず、明るい雰囲気を保つ工夫がされている。
百合要素はライトめ
『キラキラ☆モンスターズ』は百合ゲーとしての一面もある。
アリサがヴェネに「女の子同士って興味ありますか?」と確認したり、フランがイヴにキスしたりと冒頭から百合っぽさが爆発している。
カップリングはヴェネとアリサ、フランとイヴで固定。
フランとイヴがデートする様子は糖度高めで、気絶しそうなほどに甘い。


黒いジョヴァンナ
あ、ハーレムものじゃなかったのね……!?

えむ
カップル間でもかなりきわどい下ネタが飛び出すから、全年齢指定で大丈夫なのか不安になったぞ
逆に、ヴェネとアリサはあまりベタベタしない。ヴェネが恥ずかしがりやだからだろうが、百合ファンとしてはもう少しイチャイチャするところを見たかった。


えむ
ここぞの場面で決めるヴェネ様、惚れるぜ……
コメディーとは思えないクールな演出
『キラキラ☆モンスターズ』の演出はクールだ。
キャラクター名からジョークまで画面上に洗練されたアニメーションで表示される。


もちろんギャグも忘れていない。

えむ
才能の無駄遣い感がすごい……けどかっこいい!

シェアハウスドキュメンタリーと銘打ち、エピソードごとにアイキャッチや短めのエンディングロールが差し込まれる。
全体的に演出がハイセンスだった。
キャラクターデザインがかわいい
『キラキラ☆モンスターズ』の原画はまさよ氏。少女たちはかわいらしく笑顔が弾けている。
イヴのキャラクター造型はゆめかわ系。ときどきちらりと顔を出す病み設定が闇を感じさせる。


黒いジョヴァンナ
ゆめかわ女子の象徴、ユニコーンも髪についているわね。
全キャラクターに共通する見どころは太もも!

4人中3人がニーハイソックス着用、1人(フラン)は太ももにバーコード。つい、太ももに目が行ってしまう。

えむ
水着回、お風呂回もあるよ!
キャラクターに合わせたBGMも秀逸
『キラキラ☆モンスターズ』はBGMにもこだわりを感じさせる。
cittan*氏の手掛けるBGMはキャラクターの趣味趣向に合わせて制作されており、例えばイヴはエレクトロ感強めのチップチューンアレンジ。フランは音像のハッキリしたダブステップだ。
筆者が特に気に入ったのが、アリサの初回登場時に流れるセントアリアの街に合ったロックな曲。
エレクトロ強めのサウンド群へのアンチテーゼのようにグラムロックとLAメタルの中間を行くようなロックサウンドで4つ打ちのシンプルなリズムとギターのリフが常夏の開放感を作り出していた(早口)。
エレクトロな曲以外はcittan*氏制作ではなく既存音源のようだが、海外ドラマかよ!とツッコミたくなるクールなBGMが多数採用されている。
音楽のセレクトもハイレベルだ。

えむ
全曲名を知りたい!音楽鑑賞モードがないのがもったいないよ!
オプション設定は豊富で不足なし
『キラキラ☆モンスターズ』のオプション設定はビジュアルノベル定番の項目を網羅している。
- フルスクリーン・ウィンドウモードの切り替え
- テキスト速度、ウィンドウ透明度、オートモードの速度
- 未読、既読のスキップ設定
- キャラクターごとのボイス音量設定
演出のオン・オフや笑い声単体の音量設定など、細かい設定にも対応している。

アルバムモードでCGの閲覧も可能だ(CG収録数は20枚+差分)。
ムービーも優れていたため、アルバムモードに収録されていればよかったのだが……。

えむ
音楽鑑賞モードがないのがもったいないよ!!!!(2回目)
プレイ時間は4.5時間
『キラキラ☆モンスターズ』 のプレイ時間はボイスを飛ばし気味で4.5時間。
選択肢なしの一本道のため、CG回収のために周回プレイする必要はない。
シェアハウスドキュメンタリー設定で10エピソードに分かれており、ところどころで前回までの話をダイジェストで教えてくれるため、気軽にプレイをやめたり、再開できる。

総合評価

- ハイテンションでコミカルなシナリオ
- かわいいキャラクター造型と太もも!
- 洗練された演出とBGM
- ヴェネ×アリサの百合描写がやや物足りない
PC (Windows版)
パッケージ版

えむ
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このページで使用している『キラキラ☆モンスターズ』のゲームキャプチャ画像はキラキラモンスターズの著作物です。転載、配布等は禁止いたします。
総評:非常に良い
『キラキラ☆モンスターズ』はハイテンションな百合ビジュアルノベルコメディだ。
主要キャラクター4人のうち、3人はボケ倒し、ネタはアニメや海外ドラマなど幅広い。ギャグセンスが合えば楽しくプレイできる。
百合描写はさわやかめで、恋愛モノというよりはハチャメチャな共同生活の描写がメイン。百合ファンでなくとも楽しめる。
コミカルさと対照的に演出やBGMは洗練されており、まさよ氏のかわいいイラストと相まってビジュアル面のクオリティも高い。
本作は明るめの百合が好きなプレイヤーやドタバタコメディ好きにおすすめしたいタイトルだ。